STAMP FURNITUREオリジナルのルームディフューザー「Hours(アワーズ)」の香りの製作者、uem+ki(ウエムキ)として活動中でアロマセラピスト&ブレンドデザイナーの植村由布子(うえむら ゆうこ)さんとSTAMP FURNITUREオーナー土井純平の対談 -後編-
前編はこちら
土井:オリジナルディフューザー「Hours」は時間をテーマにした香りをお願いしたんですが、これまでそういう抽象的なテーマでのブレンドは経験がありましたか?
植村:そうですね。まだ活動を始める前なんですけど、精油には日本の土地にない香りもいっぱいありますから。最初は「わ!強いっ!」て思って馴染まなかったのが、だんだん香りに慣れてくると、合わさった時の面白さみたいなのも感じてきたりとかする。なんていうのかな?鼻で感じる面白さっていうのかな。
それって忙しい時には体感できなかった感覚だったので面白いなあと思ったんですよね。そこでuem+kiとしての活動を始める前に、学びを深めていく意味で、自分の中で毎月4つぐらいテーマを決めて、そのテーマに合わせたブレンドを個人的に作ったりしてたんですよ。
そのテーマというのが、いわゆる効果効能というよりも、色んな「情景」とか、「季節」なら例えば「冬の香り」とか、自分が好きな「場所」とか「建物」みたいな。
それをいろいろ文字に起こして、そこから連想される香りを組み合わせてみる、みたいなのを自主的にやってたんですよ。
土井:そうだったんですね。実は僕もお願いする時に、無茶な頼みごとをしてしまったかなと思ったんですけど、イメージから香りを作るっていうことに抵抗はなかったわけですね。
植村:まだそんなに数はこなしてないけど、好きだなって言う感覚はありました。
土井:なら良かったです。そもそも時間っていうテーマにしたのは、最初に香りをお願いするときに、僕は香りに関しては無知なんで「〇〇の香り」とか言われても分からなくて、
植村:フローラルとかですね。
土井:そうですそうです!知識がないものだから具体的なようで逆に全然イメージが湧かない。だからそうではなく、もっと抽象的な表現で自由に香りをイメージできるようなテーマにしたいと思って。
最初に思いついたのは部屋によって香りが変わるっていうアイデアで、玄関、リビングルーム、寝室それぞれ移動するたびに香りが変わるっていう。
これ実はゲームからヒントを得たんです。ドラクエなんですけど。
植村:ゲーマーなんですね。
土井:ゲーマーというほどでも。昔、普通にやってたぐらいですよ。
植村:いつぐらいの昔ですか?
土井:小中学生のときですよ。大人になってもちょいちょいやってましたけど…
で話戻りますけど、ドラクエって場面が変わるとBGMが変わるんですよね。
植村:あー、はいはい。
土井:お城にいる時のBGMが、お城を出て城下町に行くと、城下町のBGMに変わる…
植村:あれですよね。ルールールル~♪……あれ?マリオかな?(笑)
土井:それはちょっと分かんないです(笑)
まあその、シーンよって音楽が変わるっていうのは昔から馴染みがあって、じゃあ家の中でも空間によって香りが変わったら楽しいんじゃないの?っていうのが最初の発想です。
植村:ドラクエから来たんですね(笑)
土井:そう。ただそうしちゃうと使える場所を限定しちゃうんですよね。リビングルームの香りって、リビングでしか使えないの?ってなっちゃうと、面白くないし、想像も掻き立てられないから、もう少し幅を持たせたテーマってないかなって考えたら、時間がいいかなって思って。
それで「朝」「夕方(黄昏)」「夜」で…
植村:昼間は家にいないから無しでしたよね(笑)
土井:そう(笑)昼間は家にいないからいいやって思って、なんとなく僕の好きな時間帯で3つの香りをお願いしたんですよね?
植村:そうでした。
土井:そしたら植村さんが「まずは朝の香りのサンプル」って作ってきてくださったのが、朝の時間をさらに3つの時間帯に分けた3種類の香りで。
朝の時間の移り変わりが香りで表現されてて、これ全部いい!みたいな(笑)3種の中からどれにしましょうか?ってことだったんですよね最初って?
植村:そうですそうです。
土井:ですよね。結局全部良い香りだったんで、お蔵入りにするのは勿体無いから全部採用ってなったんですよ。
当初、朝の香りとして一つ作ろうと思っていたけど、時間の移り変わりを香りに閉じ込めたという意味でそれぞれ【5:00】【6:00】【7:00】という名前にしたんです。それから商品名も「時刻、刻(とき)」という意味の「Hours」に決めました。
結果、当初は朝、黄昏、夜の3種類の香りで発売する予定だったのが、第1弾は朝の香り3種類。第2弾は夕方で3種類。第3弾の夜の3種類まで、全部で9種類の香りを作っていただいて、すごく大変だったと思うんですけど、バリエーションがたくさんになって、こちらとしてはすごくありがたかったし、より深く香りの世界に興味を持ったんですよ。
植村:ありがとうございます。
土井:ほんとに素敵な香りを作ってきてくださるので、毎回サンプルを嗅ぐのが楽しみでした。
植村:私も本当にその切り口のテーマだったからこそできた感じがあります。「時間」って日常に当たり前にあるものじゃないですか。でもその朝ってどんな表情をしてるかなとかいうことを色々と感じ直したというか。それを私なりに言語化した時にどうなのかなとか、いろんな立場に立ってみてとか、人なのか?景色なのか?植物なのか?みたいなことをいろいろ想像したり、その場に身を置いてみたりすることで、やっぱり出てくるものが違ったので、その感覚がまたさらに今の私を作ってくださっているなあとも思うので、本当にいい機会でした。
でもやっぱり、一回一回はすごく時間もかかりました。
土井:ですよね。
植村:大変だなあというか、大変っていうのはちょっと語弊があるんですけど、何て言うか自分の気持ちが整わないと、なんかそこに向かえないみたいなのあるじゃないですか。
土井:もの作りってそうですよね。
植村:うん、なんかそういうのはありましたね。
土井:ちなみに香りってどこから作るんですか?例えば【6:00】だったら7種類入ってますけど。
作り方のコツみたいなのがあるんですか?
植村:作り方ですよね。ブレンドされている方って、それぞれいろんな作り方があると思うんですけど、私の作り方はテーマを言語化してみるところから始めるんです。
まずテーマを細分化して紐解いて見た時に感じる「色」だとか「温度感」とか、そこに漂っている「空気感」とか「情景」みたいなものをひとまず文字起こしするんですね。それから持っている精油を全部、名前を伏せた状態で香りを嗅ぐっていうのを毎回必ずやってます。
例えばオレンジだと分かっていたら嗅ぐより前にオレンジの頭になってしまうので、そういう先入観をまず自分の中で一回リセットしたくて、一個一個、試香紙に垂らして必ず嗅いで、その香りからその時の私が感じるものを言語化していくんですね。
その中からテーマにマッチする香りをある程度絞っていって、その中での相性で組み合わせ行く。
なんとなく風景を作っていくみたいな感じの作り方をしてました。
土井:そこからブレンドの割合はどうやって決めるんですか?
植村:そうですね。セレクトした香りのボトルの蓋を全部開けて、香りを嗅いでみるでしょう?で、メインになりそうな香りのボトルを手前に置いてみて、もう一回嗅いでイメージしてみて。っていう感じで香りの主軸を探します。
あとは、それぞれの香りが持っているパワフルさって違うので、そのバランスを見ながら、山を作るという感じですね。
土井:何回もやり直したりは?割と上手くいくのもあれば、なかなか整わないみたいなことはありましたか?
植村:整わないなっていうのはありました。
黄昏のシリーズは割と大丈夫だったんです。2シリーズ目というのもあったんでしょうけど、割と活動的な香りで比較的作りやすかったです。でも朝の香りってまだ薄暗いところから徐々に活発になるみたいな感じだから、なんというか色分けが難しかったんですよね。
だからちょっとあの…何ていうか。
無理やり頑張ってテーマを開けたみたいな(笑)ところはありますけど。
土井:そうなんですか(笑)
植村:でも、そういう感じで、夜も夜で活動的な人もいれば、もうお布団に入る時間ですよって言う人もいるから。時間というテーマの演出の仕方がすごい難しかった。
土井:確かに難しいですよね。でもね、この間、初めてお客様で昼の香りが欲しいっていう方がいらっしゃいました。リモートで仕事してるから、昼間に家にいることが多くなったんですって。
昼の香りってどうだろう。割と作りやすい感じですか?
植村:そうですね。うーん…
土井:なんとなく今イメージするとしたらどうです?
植村:作りやすいです!とは言えないですけど(笑)
作りやすいけれども。ある意味。他の物と似たり寄ったりにならないように作らないといけないっていう感じのミッションがある気がします。
土井:シンプルな香りになるから、すでにあるような香りになっちゃう?
植村:どちらかというと割とこう、インパクトのあるっていうか、活動的な香りになると思うんですね。それって空間アロマとかに使われやすい香りがチョイスされている気もするので、あまり香りが暮らしの中で主張しないっていうのも、私は大事にしたいところだったので。
香りは認知されたいけれども、それがずっと鼻に刺激にならないようにみたいな。そういうバランスを作るという意味では難しい部分なのかなと。
土井:なるほど。
植村:でもだからこそ、ある意味差別化ができるかもしれません。
土井:確かに。でも時間帯が違うだけで、それだけ想像が膨らんで、いろんなアプローチからもの作りができて面白いですね。
植村:ですね。
土井:それから「Hours」の試みとしてお客様から使用済みの瓶を回収してリユースしていますけど、結構多くのお客様がリユースに協力してくださってますね。
植村:これまで3割くらいは瓶が戻ってきましたよ。
土井:意外と多いですよね。
(使用済みの瓶を持ち込むとディフューザーの¥100お値引きとリードスティック6本が無料になる)
土井:ディフューザーって性質上ガラス瓶を使用した方が安全で、でも1回使ったぐらいじゃ全然綺麗だしそれをすぐリサイクルしたり、廃棄するのはもったいないと思って。瓶の洗浄が可能かどうかの相談をさせてもらいました。それまでそんなサービスは見たことがなかったので心配でしたけど。
植村:ないですね。
土井:結局、瓶をリサイクルするって言っても、リサイクルするためにまたエネルギーを使ってるわけじゃないですか。どうせ同じ物を入れて使えるんだったら、もうリユースしちゃった方が早いよねと思って。
植村;確かにそうですね。
土井:瓶回収に協力していただいた分、お客様には特典のサービスもできるし、また次の香りを選んでいただくきっかけになってもらえればと。
リユースを考えるきっかけになったのが15年前にデンマークに行った時のことで。コンビニでコーラ買うじゃないですか。そしたらペットボトルの表面が傷だらけなんですよ。
植村:え?
土井:ほんとボロボロで最初は違和感があったんですけど、綺麗に洗ってリユースしているらしくて、すぐに慣れました。
植村:あぁ、なるほど。
土井:そういうの気にしないみたいです。
植村:そうなんですね。そうか、まあ進んでますからそれが当たり前なんですね。ちなみに瓶じゃなくて?
土井:ペットボトルでした。
植村:現地でそれを感じられたんですね。
土井:そうそう、すごく印象に残ってます。
だからおそらく慣れたらそんなに気にすることじゃないと思うんですよ。飲み物ですらそうなんですから。ディフューザーならなおさら。そりゃもともと醤油が入ってた瓶に入れ替えるのはさすがに抵抗あるけど(笑)
もともとディフューザーが入っていた瓶を綺麗にして同じものを入れるのは全然問題ないことだと思う。
植村:そうですね。幸いこのディフューザーって原液をエタノールで希釈してて、成分にエタノールが含まれているから原液だけが入ってたものよりも洗浄しやすいんですね。最初は大丈夫かな?なんか香りが残らないかなと思ってたんですけど、ある程度コツをつかんでやれば、結構ちゃんと香りが取れるんですよ。
リユースできてよかった。私も。
土井:それこそ、傷が入ってボロボロの瓶ほど味があるみたいな。なんならラベルも剥がさずに上から貼ってラベルの重なりが多いほどカッコイイみたいなのはどう?
植村:・・・。
土井:あれ?それはちょっとあんまり?(笑)
植村:(笑)いやでもね、ものは捕らえようですもんね。本とかも中古だから、値が落ちるみたいなのありますけど。でも、誰かの線とか軌跡があるからこその価値みたいなものもあるでしょうから。まあ、ちょっとラベルは分かんないんですけど(笑)
土井:でもまあ、絶対に綺麗じゃなくちゃいけないっていうのは、感覚として無くなってもいいんじゃないかなと思います。
植村:実は受け取り方によっては違う意味で捉えられたらと思ったから胸に留めておいたことがあるんですけど。
返ってきた瓶って普通ラベルはそのままで、中身も使ったままで、私はそれが当然だと思っているのでなんとも思っていなかったんですけど、ある時ラベルをキレイに剥がして中も洗浄して返ってきた瓶あったんですね。それを見た時に「その方の家で大事に扱われてたんだな、この子。」みたいなことを思って嬉しくなったんですよ。そのまま返却していただいた瓶ももちろんそうなんだろうけど。
私はお客さんと直接顔を見れていない分、なんだかそこに心を寄せてもらっているんだなぁって、リユースという活動をすることで、温かいものを感じることができたんですよね。
土井:リユースをやっていなかったら、それは分らなかったと。
植村:そうですね。リユースの瓶を洗う時も熱湯を使ったり、環境に何かしらの負担をかけているわけだから、はっきりと環境に良いって胸を張っては言えないけれども、お客さんとのやり取りっていう意味で、間接的だったものが少し濃くなったと思えたのはすごく良いなぁと思いましたね。
土井:今もあるのかもしれないですけど、昔は家庭で飲んだビール瓶とか回収してたわけじゃないですか。もしかすると酒屋さんもそういう気持ちになってたんじゃないかな。
植村:なるほど、確かにそうですね!そこで子供たちが瓶を集めにいろんな家を回ったりね。
土井:そこでお客さんとの会話だったりとか、やりとりみたいなのが昔は当たり前にあったのが今はなくっちゃってるだけなのかも。
植村:なんだか酒屋さんの気分ですね(笑)だったらスタンプさんは子供たちですね。回収する子供たち(笑)
土井:ですね(笑)
あと、僕がそうだったんですけど、ディフューザーを買ったはいいけど、本当の使い方が分からなかったんですよね。1日1回スティックをひっくり返すと液がまんべんなく減るとか、香りの広がり方に関しても、広い空間では香りを感じにくかったり。鼻が慣れてきて少しずつ香りを感じにくくなるとか。
時間とともに香りが熟成されて変化していくことも知らなかったです。
それと、お客様の中には2年前に買った他社のディフューザーがまだ香ってるっておっしゃる方もいました。
植村:そうですね。この形の商品でも中の溶液の成分が違うっていう場合もあるでしょうから。
土井:「Hours」は精油を使っていますけど、一般的に多く出回っているのは香料?
植村:そうです。
香料だったらそうですね。2年経っても香ってるかもしれない。
土井:その辺の違いっていうのは、やっぱり販売する僕らがもっと広めていかないと、ただ単純に香るけど、その香りの元は何なのかというところをね、僕もこれをやるまでは全く知らなかったぐらいなので。
植村:でもそれを言い出したら、お客さんにちょっと一時間くださいみたいな(笑)お会計のあと一時間かかりますみたいな話になりますよね(笑)
でもね、なんとなくそういうのをまず知らずに使ってみて。なんか心地いいなって思ってくださった人がちょっとずつ、そのなぞなぞに足を踏み入れてもらえればいいかなと思いますね。
土井:Hoursがそんなきっかけになれば良いですね。
植村:確かに。
なんでディフューザーがずっと香り続けないのかっていうのは、やっぱり訳があるんですよね。いろんな植物を見ていたら、その植物の変化、季節に合わせて冬には葉っぱを落として土にかえるみたいなことと一緒なんだなあっていうことに、なんとなく腹落ちしたら、香りがずっと香っている、その香りがそのままの状態である、っていうことが自然現象としては違和感があるっていうことに気づいたんですよね。
土井:確かにそれは不自然なことですね。
植村:そうそう。私たち人間も口にいれたものが体の一部になったりしてるし、髪の毛が抜けたり、皮膚がだんだん剥がれてくるし。私たちも見た目はずっと変わらないようでいて、実はずっと変化をしている。
分解されていることと一緒だと思ったら当たり前のことであって、逆に言うと変わらないものがずっとこの空間にあって、それが常に鼻に一定の刺激を与えているっていうことが人間が生命体としていることにとっては不自然なことだから、あの何ていうか…この刺激がずっとあることによって生命を維持するための他のセンサーが働かなくなるっていうことにもなるんだなって思ったんですよ。だから空間に一定量の香りがずっと認識されるほどあるっていうよりも、一瞬「ハッ」て感じるぐらいの方がエネルギーの助けになるんだろうなっていうのを、香りの勉強を深めていくと感じてくるんですよ。
そういう考えがずっとあるので、香りの商品って作るのが難しいなーと思って。
だからと言って常に無臭であることが体にとって良いとは思っていなくて、香りというものが生活にあるのが当たり前であって、そのいたる所にある香りのバリエーションが脳を刺激して、そこから生命を維持するためのいろんな指令が出ていると思って。
例えるなら、少しだけ「トントン」ってノックするぐらいの刺激があったらいいんだろうなあと思ったんですよ。
そういうことをなんとなく考えた時に。これ(自分が作った香りの成分)を改めて見返したんですね。香りを構成している成分にもいろんな性質というか、性格があって、押したり引いたりしてるわけですよ。
で、私たち人間も日々の生活をしながら、自分のやりたいこととか、行きたい方向に向けて進んだり、立ち止まったりってしながら、でもやっぱり前進する能力っていうのがあるからちょっとずつ成長して何かを手放しながら前に進むっていうことをやってると思うんですけど。
さっきの香りの性質を分解してみたときに、「優しく前進する力」みたいな構成をしてたんですよ!意味わかります?この話。
土井:あえて狙っていたわけじゃないのに、自然とそういう配合になってたということ?
植村:なってたんですよ!エッジの効いた感じの強いインパクトのある香りっていうわけじゃなくて、なんとなくやさしく、ちょっと前に押してくれるみたいな香りだったんですよね。とくに【6:00】と【17:30】の2つは。
そういうことを全く意識せずに作ったけど、完成したものの方向的には背中を押すような感じのブレンドだったんだなあと思って。
一方で、夜の香りはそこから少し立ち止まって、新しいエネルギーを生むための力を蓄えてるみたいな、そんな感じのブレンドになってるなあと思って、個人的にはそれが面白かったんですよ。
土井:自分のイメージした感覚と出来上がったものの内容が自然にリンクしていたっていうこと。
植村:そうですね。
土井:すごいな。僕がその立場だったらめちゃくちゃ嬉しいですね。自分の方向性が間違ってないんだっていう自信になる。
植村:そうですね。じゃあこれをどう伝える?みたいな。そこはすごくマニアックなことになるから、まあそこまで言わずとも、全体的な方向性は良い感じで作れていたのかなって思いました。
だから、そういうものづくりができていることっていうのはすごく楽しいことだし、ありがたいことだと思います。
土井:それはすごく幸せなことですよね。
植村:あと今回「Hours」の製作に携わってみて思ったんですけど、私って多分ゼロからテーマを自分で作って何かを完成させるっていうよりも、今回みたいにお題をいただいて、それに対してやってみようっていうやり方が合ってる気がします。そこに自分なりの色を乗せるみたいな。
だから今回の依頼は凄くありがたかったです。
土井:でしたら、次にまた新たな課題を(笑)
植村:引き出しあるかな?(笑)
(終)
植村由布子(うえむら ゆうこ)
佐賀県出身
幼少より長崎県壱岐市で過ごす
2016年に福岡県豊前市に移住
2018年からアロマセラピスト・ブレンドデザイナー(AEAJ) uem+kiとして活動開始
香りのデザインやワークショップの開催など豊前市を中心に活動中
instagram
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https://www.instagram.com/uemki_yuko/
STAMP FURNITUREオンラインショップ「Hours」
https://shop.stamp-furniture.jp/items/28735518